イーサリアムの市場シェア低下、競争激化で成長鈍化

イーサリアムの市場シェア低下、競争激化で成長鈍化

2025.02.11

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イーサリアムの市場シェア低下、競争激化で成長鈍化

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に上昇した。

JPモルガンのアナリストは、ETHが競争激化により市場シェアを落としていると指摘。BTCがデジタルゴールドとしての評価を受ける一方で、ETHは明確な市場価値の物語を持たず、投資家の関心が薄れているという。また、高額な手数料やスケーラビリティの課題が影響し、UniswapやdYdXなどの主要な分散型取引所(DEX)が独自のチェーンへ移行。これにより、ETHのネットワーク手数料収益やバリデータ報酬が減少する可能性があると警告する。

ETHはステーブルコインやDeFi、トークン化分野で依然として強みを持つが、競争環境の変化により成長の鈍化が懸念されている。Dencunアップグレードによる手数料削減やスケーラビリティ向上が期待されるが、L2ネットワークの普及によりETHの需要低下が続く可能性もある。

チャート分析

日足チャート(ETHUSDT)

チャート分析

ETHUSDTを日足チャートで見ると、価格は2,600ドルで下落は収まったが、21日期間移動平均線(SMA)は200SMAにデッドクロス間近となっている。RSIは回復気味ではあるが売られ過ぎを示唆しており、価格の推移も緩やかに下落傾向にあり、継続して価格が下落する可能性がある。

価格の方向性が見えてくるまでは様子見とした方が良さそうだ。

今後の主な経済指標

  1. 12日 22:30【米国】消費者物価指数(CPI)(前年比)
  2. 13日 0:30【米国】ガソリン在庫(前週比)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。