米下院、仮想通貨法案の第2回投票を可決

米下院、仮想通貨法案の第2回投票を可決

2025.07.17

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米下院、仮想通貨法案の第2回投票を可決

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に上昇した。

仮想通貨法案の審議が混乱していた米下院で、17日午後の第2回手続き投票が217対212で可決された。前日の否決を受け、保守派8人が賛成に転じたことで合意に達し、議事は再び進行可能となった。合意の条件として、中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行禁止条項は、国家防衛権限法案(NDAA)に組み込まれることとなった。今回の審議対象には、ステーブルコイン規制の「GENIUS法」、市場構造を明確化する「CLARITY法」、CBDC直接発行禁止を定める「反CBDC監視国家法」が含まれる。前日には共和党保守派の反発により手続き動議が否決されていたが、トランプ大統領の働きかけなどで事態が進展。

一方、民主党は全会一致で法案に反対しており、今後の法案可決には上院審議も含め不透明な要素が残る。

チャート分析

日足チャート(ETHUSDT)

チャート分析

ETHUSDTを日足チャートで見ると、長らく停滞傾向にあったETHは9日に21日移動平均線(SMA)が200SMAにゴールデンクロス。その後相場環境は一転し、急上昇した。RSIは80を超えており、非常に強い買い圧があることを示す。

一般的には市場全体が上昇トレンドに入った場合、ETHを始めとしたアルトコインはBTC以上に上昇する傾向がある。今後どこまで上昇するか注目したい。

今後の主な経済指標

  1. 17日21:30【米国】小売売上高(前月比)
  2. 17日21:30【米国】フィラデルフィア連銀景況指数
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。