ステーブルコイン台頭を踏まえ、BIS議長が仮想通貨規制見直しを示唆

ステーブルコイン台頭を踏まえ、BIS議長が仮想通貨規制見直しを示唆

2025.11.20

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ステーブルコイン台頭を踏まえ、BIS議長が仮想通貨規制見直しを示唆

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は売りが優勢。ビットコイン(BTC)は上昇、イーサリアム(ETH)は下落した。

バーゼル銀行監督委員会(BIS)のエリック・テディーン議長は19日、ステーブルコインの急速な台頭を受け、銀行による暗号資産保有に関する規制枠組みを再検討すべきだと述べた。現行の規制では、ビットコインなど価格変動の大きい資産に1,250%のリスク・ウェートを適用し、実質的に保有を困難にしている。テディーン氏は「パーミッションレス台帳は想定より安全かもしれない」とし、早急な分析の必要性を強調。米国や英国も過度な厳格基準の見直しを求めており、FRBやイングランド銀行は現行規制を採用しない意向を示している。

主要銀10行によるG7通貨連動ステーブルコイン構想も進展しており、国際的な金融ルール再設計の動きが加速している。

チャート分析

日足チャート(ETHUSDT)

チャート分析

ETHUSDTを日足チャートで見ると、価格はいったん下げ止まりを見せているが、21日移動平均線(SMA)が200SMAにデッドクロス。さらなる下落を予感させるシグナルが現れた。RSIも35付近で売り圧が強いことからも、まだ下落していく可能性は十分にある。

3,000ドルが一つのサポートラインとなっているが、下回った場合には大幅な下落が発生する場合もあり、注意したい。

今後の主な経済指標

  1. 20日 22:30【米国】失業率
  2. 20日 22:30【米国】非農業部門雇用者数(NFP)(前月比)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。