ブラジル中銀が仮想通貨事業者の認可制導入へ金融監督を本格化

ブラジル中銀が仮想通貨事業者の認可制導入へ金融監督を本格化

2025.11.12

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ブラジル中銀が仮想通貨事業者の認可制導入へ金融監督を本格化

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は売りが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に下落した。

ブラジル中央銀行は10日、仮想通貨を含む仮想資産サービス(VASP)に関する新たな規制を発表した。マネーロンダリング防止やテロ資金供与対策を強化し、仮想通貨市場を正式に金融監督の枠組みに組み込む狙いだ。新たな3つの決議では、取引・送金・保管などを行う事業者に認可制を導入し、中央銀行の監督下で顧客保護、内部統制、情報開示などの基準遵守を義務化する。また、仮想通貨取引は為替取引として扱われ、国外送金や投資目的の送金に上限を設定。認可を受けていない事業者との取引は1回10万ドルまでに制限される。さらに、外国投資や融資などの仮想通貨関連資本取引にも報告義務を課す。

新規制は2026年2月施行、5月から報告義務が適用され、当局は詐欺防止と市場の透明性向上を目指す。

チャート分析

日足チャート(ETHUSDT)

チャート分析

ETHUSDTを日足チャートで見ると、21日移動平均線(SMA)に沿ってじわじわと下落し、現在は200SMAをサポートラインに下落から横ばいに転じている。しかし、21SMAと200SMAのデッドクロスが迫っており、相場が回復するか、再び下落に転じるかが分かれ目となる状況だ。

RSIは40付近でやや売り圧が強め。今後の相場の回復に期待したい。

今後の主な経済指標

  1. 12日 19:00【ユーロ圏】鉱工業生産指数(前年比)
  2. 12日 19:00【米国】消費者物価指数(CPI)(前年比)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。