トムリー氏が仮想通貨市場下落の要因を分析、ステーブルコイン異常と流動性崩壊が影響

トムリー氏が仮想通貨市場下落の要因を分析、ステーブルコイン異常と流動性崩壊が影響

2025.11.24

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トムリー氏が仮想通貨市場下落の要因を分析、ステーブルコイン異常と流動性崩壊が影響

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に上昇した。

ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズのトム・リー会長は、10月10日以降の仮想通貨市場の下落は、トランプ大統領による中国関税引き上げ発言に端を発する清算ショックと流動性崩壊が原因だと分析した。リー氏によると、この日に特定のステーブルコインが1ドルから0.65ドルに急落し、約200万件の自動清算が連鎖的に発生。マーケットメーカーが損失補填のため取引を縮小したことで、市場全体の流動性が悪化したという。バイナンスではUSDeなどの大幅なデペグが確認され、同社は価格指数の修正策を導入した。

リー氏は今回の問題を「コード上の設計ミス」と指摘し、業界が技術的改善を進めれば再発は防げると述べた。

チャート分析

日足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを日足チャートで見ると、下落続きであったが、22日に8万4千ドル付近を底値に反発。価格は上昇し現在は87,000ドル付近に位置している。反発したとは言え、10万ドルからは大幅に乖離しており、21日移動平均線(SMA)も下落傾向にある。

RSIも30付近と売り圧が強く、まだまだ下落する可能性は十分高い。

今後の主な経済指標

  1. 25日 22:30【米国】小売売上高(前月比)
  2. 25日 22:30【米国】生産者物価指数(PPI)(前年比)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。