FTX約160億ドルの返済で強気相場形成の可能性あり

FTX約160億ドルの返済で強気相場形成の可能性あり

2024.07.10

FTX約160億ドルの返済で強気相場形成の可能性あり

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)共に上昇した。

アナリストのChain Mind氏によると、経営破綻した仮想通貨取引所FTXの返済が市場全体が上昇する要因になりうると述べた。返済時期は予定通りに進めば今年の10〜12月になり、返済額は140〜160億ドルで仮想通貨ではなく現金で返済する。返済された現金は、積極的に仮想通貨へと再投資される可能性が高く、そうなった場合に仮想通貨市場に大量の現金が流入することになる。

また、返済時期が大統領選挙と重なりトランプ氏が当選すれば、相まって上昇することが期待できる。FTXの返済は仮想通貨が市場に流通することから、市場の下落要因と考えられていたが、今後は上昇要因にもなりうることを考慮して動向に注目していきたい。

チャート分析

日足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを日足チャートで見ると、54,000ドルを下回っていたが、価格は回復傾向にあり、200日移動平均線(SMA)まで上昇した。21日SMAは下降傾向にあり、200日SMAにデッドクロスする可能性もあることは不安要素である。

一方で、価格が上昇している中でRSIは50を下回っており、まだまだ買い圧力を期待できる水準である。当面は200日SMAを上抜けできるかが注目だ。

今後の主な経済指標

  1. 11日 8:50【米国】機械受注
  2. 11日 21:30【米国】消費者物価指数(CPI)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。