ステーブルコインが新興国で実用的に使用され始めている

ステーブルコインが新興国で実用的に使用され始めている

2024.09.16

ステーブルコインが新興国で実用的に使用され始めている

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は売りが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に下落した。

デジタル資産投資会社キャッスル・アイランド・ベンチャーズが発表したレポートによると、新興国でステーブルコインが実用的に活用されていることが報告された。ブラジル、ナイジェリア、トルコ、インドネシア、インドで調査を行っている。調査では、69%がステーブルコインに両替したことがあり、39%がトークンで商品の購入や親戚への送金に利用し、23%がステーブルコインで給与の支払い受取を行ったことがあると回答。これらの実用的な活用の理由として、利回りを得られる可能性があり、政府が介入する可能性が低いため、米ドルを銀行に預けるよりも、ステーブルコインで保有したいとのことである。

ハイパーインフレの経験があり、金融システムが未発達の国では、ステーブルコインは安全な資産の保存先として人気があるようだ。

チャート分析

4時間足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを4時間足チャートで見ると、13日に高騰して200移動平均線(SMA)を上抜けし、15日には21SMAが200SMAにゴールデンクロスしたものの、15日より下落している。

RSIは売られ気味を示唆しており、まだ下落の余地はある。57,800ドル付近のレジスタンスラインまでは下落すると考えられるだろう。

ゴールデンクロスによる上昇相場を形成できるかどうかが、注目のポイントだ。

今後の主な経済指標

  1. 16日 21:30【米国】ニューヨーク連銀製造業景気指数
  2. 17日 18:00【ユーロ圏】ZEW景況感指数
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。