USDTが絶好調、ここ2年で市場シェアは20%増加

USDTが絶好調、ここ2年で市場シェアは20%増加

2024.09.17

USDTが絶好調、ここ2年で市場シェアは20%増加

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は売りが優勢。ビットコイン(BTC)は下落、イーサリアム(ETH)は上昇した。

テザー社が発行するステーブルコインUSDTがここ2年間で大幅に成長している。まず、ステーブルコインでの市場シェアが2年間で55%から75%と20%も増加し、市場をほぼ支配している状態になった。また、2024年の第1四半期では45億ドル以上の利益を記録したが、そのうち32億ドルはBTCとゴールドによる金融利益から得られたものであるという。さらに、仮想通貨取引所のUSDTの残高が過去最高の203億ドルを超えた。

これらの事実は、テザー社が大幅な成長を遂げていることはもちろんのこと、仮想通貨の取引が活発になり、市場全体に資金流入してきていることを示唆している。

チャート分析

4時間足チャート(XRPUSDT)

チャート分析

XRPUSDTを4時間足チャートで見ると、12日にグレイスケールがXRPの投資信託の再開を受け、急上昇してから好調である。16日に200移動平均線(SMA)で揉み合った後、0.585ドルまで上昇してFOMCを控えて価格は均衡している。RSIは買われ気味の水準であるが、14日の水準と比較すれば落ち着いている。

SECとの訴訟結果やグレイスケールの対応と、XRPには好材料が続いており、今後は21SMAをサポートラインに価格上昇を期待したい。

今後の主な経済指標

  1. 17日 21:30【米国】小売売上高(前月比)
  2. 17日 22:15【米国】設備稼働率
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。