貿易摩擦再燃とBTC市場の転換点か

貿易摩擦再燃とBTC市場の転換点か

2025.02.03

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貿易摩擦再燃とBTC市場の転換点か

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は売りが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は友に下落した。

トランプ大統領は就任早々、カナダ・メキシコからの輸入品に25%、中国製品に10%の関税を発表した。中国はWTOへ苦情を提起し報復措置を示唆、米中貿易摩擦やインフレ加速が懸念される。さらに、中国AI企業のDeepSeekが低コストでChatGPTに迫る性能を示し、半導体銘柄に影響した。

暗号資産アナリストJeffPark氏は、米国の新関税政策がプラザ合意並の転換点となり、ビットコイン需要を押し上げると予測している。これに伴い、エヌビディアなどの半導体株が急落し、米国は対中輸出規制強化を検討中。市場は貿易摩擦再燃の懸念と共に、不透明な金融環境の中、ビットコインの急騰可能性を注視している。今後の展開次第で、国際経済とビットコイン市場は大きく揺れる可能性がある。

チャート分析

4時間足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを4時間足チャートで見ると、相場概況で触れたように、トランプ大統領による3カ国の輸入品に対する関税政策が影響して、BTCの価格は大幅に下落した。RSIは20付近で売られ過ぎを示唆しており、21期間移動平均線(SMA)が200SMAにデッドクロス間近となっている。

先週末までは相場に回復の兆しが見えていたが、ここに来て大幅な下落へと転じた。 トランプ氏による米国の施策が今後も相場に大きく影響を与えるだろう。

今後の主な経済指標

  1. 3日 19:00【ユーロ圏】ユーロ圏消費者物価指数(HICP)(コア)
  2. 4日 8:00【米国】ISM製造業景気指数
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。