Bybitのハッキング被害、仮想通貨取引所が緊急支援

Bybitのハッキング被害、仮想通貨取引所が緊急支援

2025.02.24

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Bybitのハッキング被害、仮想通貨取引所が緊急支援

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に上昇した。

仮想通貨取引所Bybitが22日、過去最大規模のハッキングに遭い、約2,100億円相当の401,346 ETHなどが流出した。バイナンスやBitgetなど複数の取引所が緊急資金を提供し、Bybitの運営は通常通り継続。監査機関Hackenも、同社の資産が負債を超えており、ユーザー資金は安全であると確認した。ベン・ゾウCEOは、被害はSafeが提供していたコールドウォレットに限定され、Bybitの内部システムは影響を受けていないと説明。資産回収のためmETHプロトコルとも連携し、すでに64億円相当を回収したと報告した。

専門家は、ハッカーがウォレットの署名者を欺いて制御権を奪取した可能性が高く、北朝鮮のラザルスグループによる犯行の可能性を指摘している。

チャート分析

4時間足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを4時間足チャートで見ると、Bybitのハッキング被害で価格が下落した後に回復したが、再度下落し、95,000ドルのサポートラインで推移している。200期間移動平均線(SMA)が下落気味であり、全体的に下落傾向にあることがわかる。

2月に入って、方向感がないか下落気味の相場環境が続く。相場に好材料となる米国の新たな動きに期待したい。

今後の主な経済指標

  1. 24日 24:30【米国】 ダラス連銀製造業活動指数
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。