SEC、オンチェーン開発促進へ「イノベーション免除」制度を検討

SEC、オンチェーン開発促進へ「イノベーション免除」制度を検討

2025.06.10

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SEC、オンチェーン開発促進へ「イノベーション免除」制度を検討

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に上昇した。

米証券取引委員会(SEC)のアトキンス委員長は9日、仮想通貨ラウンドテーブルで、オンチェーン製品・サービスの開発を後押しする「イノベーション免除」制度の導入を検討中と発言した。一定条件下で規制を一時的に免除する仕組みで、新興技術の促進が目的だ。SEC内の仮想通貨タスクフォースが制度設計を進めており、現行規制が仲介者を前提に作られていることから、コードによる自動化に対応した見直しも視野に入れる。前任のゲンスラー前委員長による訴訟ベースの規制手法を批判し、今後はパブリックコメントを通じた政策形成に注力する方針である。

SECはすでに仮想通貨ステーキングに関し、証券法違反に当たらないとするガイダンスも発表しており、タスクフォースの初の報告書は数カ月以内に公表予定だ。

チャート分析

4時間足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを4時間足チャートで見ると、SECアトキンス委員長の発言を受け、価格は一時11万ドルまで急上昇した。急上昇に伴い、21期間動平均線(SMA)は200SMAにゴールデンクロスし、RSIも70付近と売られ過ぎを示唆しており、上昇トレンド入りの期待が持てる状況だ。

一旦は調整局面に入っているが、さらなる上昇は十分見込めるだろう。

今後の主な経済指標

  1. 10日21:30【米国】消費者物価指数(CPI)(前年比)
  2. 10日23:30【米国】原油在庫(前週比)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。