SEC、BUSDについてパクソスへの調査終了

SEC、BUSDについてパクソスへの調査終了

2024.07.12

SEC、BUSDについてパクソスへの調査終了

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は売りが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)共に下落した。

米証券取引委員会(SEC)は、ステーブルコインを発行するパクソス社への調査を終了し、強制措置を取らないことを判断した。SECは23年2月に、パクソス社が発行する米ドルステーブルコインのBUSDは、有価証券に該当すると主張。そのため、パクソス社は証券法に違反しているとして、ウェルズ通知を受け取っていたが、今回の判断でSECからの法的措置はなくなる方向となった。SECの判断の背景として、XRPを始めとする特定のトークンを証券性があると主張してきていたが、裁判長に証券性は認めないと判決されてきた影響がある。

今回のようなSECの仮想通貨に対する厳しい規制が緩和されれば、市場全体にも好影響が出てくるだろう。

チャート分析

日足チャート(ETHUSDT)

チャート分析

ETHUSDTを日足チャートで見ると、直近は市場全体が下落傾向にあり、8日から持ち直したように見えるが、200日移動平均線(SMA)をレジスタンスラインに価格は推移している。21日SMAと200日SMAのデッドクロスも迫ってきており、RSIも現物ETF承認の5月20日以降は継続して売り圧が高まっていることがわかる。

総合して考えると、しばらくは厳しい相場が続くことが予想される。

今後の主な経済指標

  1. 12日 21:30【米国】生産者物価指数(PPI)
  2. 12日 23:00【米国】ミシガン大学消費者信頼感指数(速報)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。