リップル社、183億円の罰金もSECとの裁判事実上の勝利

リップル社、183億円の罰金もSECとの裁判事実上の勝利

2024.08.08

リップル社、183億円の罰金もSECとの裁判事実上の勝利

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)は上昇、イーサリアム(ETH)は下落した。

トーレス判事は、リップル社に対し、米証券取引委員会(SEC)との4年間の訴訟の判決として、機関投資家向けの販売が証券取引法に違反していると判断し、1億2500ドルの罰金を命じた。個人向けの販売に関しては、2023年7月にトーレス判事によりリップル(XRP)は証券ではないと判断されている。また、将来的に証券法に違反する可能性はあるが、SECからの訴訟後リップル社は証券法には反していないとトーレス判事は発言している。

リップル社ガーリングハウスCEOは、「SECは20億の罰金を要求していたが、裁判所は手を広げ過ぎであり、94%の減額が妥当と判断した。リップル社、業界、法の支配の勝利であり、SECの逆風は消えた」と述べた。

チャート分析

4時間足チャート(XRPUSDT)

チャート分析

XRPUSDTを4時間足チャートで見ると、7日の夕方から約20%も価格は上昇し、0.6ドル付近で現在は落ち着いている。21移動平均線(SMA)、200SMAは上向きになっているが、RSIは買われ過ぎの水準で、テクニカル面からは価格上昇はここで止まるように見える。しかし、SECからの圧力がなくなったのであれば、XRPの価格上昇はまだまだ期待できる。

SECとの訴訟で圧力を受け続けていたため、今回の訴訟の結果がどのように価格に影響を与えるか注目していきたい。

今後の主な経済指標

  1. 8日 21:30【米国】新規失業保険申請件数
  2. 8日 23:00【米国】卸売在庫(前月比)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。