トランプ氏「米国をビットコイン超大国に」演説、市場は反応薄く反落

トランプ氏「米国をビットコイン超大国に」演説、市場は反応薄く反落

2025.03.21

トランプ氏「米国をビットコイン超大国に」演説、市場は反応薄く反落

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に下落した。

トランプ大統領は20日、仮想通貨サミットで録画演説を行い、「米国をビットコイン超大国、世界の仮想通貨の首都にする」と改めて宣言。

現職大統領として初めて暗号資産イベントに登壇したが、新たな大統領令や政策発表はなく、注目度の割に中身は乏しかった。演説ではバイデン政権による仮想通貨規制を「戦争」と批判し、「チョークポイント2.0作戦を終わらせる」と強調。

ステーブルコイン規制にも常識的なルールを求める姿勢を示した。さらに「あなた方が銀行と決済の未来を築く」と業界を鼓舞したが、期待された具体策には触れなかった。

市場では失望感が広がり、ビットコイン価格は発言直後に下落。政策の明確化を待つ投資家心理が再び重しとなっている。

チャート分析

4時間足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを4時間足チャートで見ると、上昇を見せていたが、相場概況の通りトランプの仮想通貨サミットでの発言で失望感が広がり、下落に転じた。現在は200期間移動平均線(SMA)をサポートラインに下落は止まっている。数日間の上昇で相場の回復を期待させられたが、トレンドが転換することはなく、21SMAに沿って価格は推移中。

RSIも50付近であり、しばらくは現状の相場環境が継続しそうだ。

今後の主な経済指標

  1. 24日18:00【ユーロ圏】製造業PMI(購買担当者景気指数)(速報値)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。