米下院委、トランプ大統領の意向を反映させ、CBDC反対法案を可決

米下院委、トランプ大統領の意向を反映させ、CBDC反対法案を可決

2025.04.04

米下院委、トランプ大統領の意向を反映させ、CBDC反対法案を可決

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は売りが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に下落した。

米下院金融サービス委員会は3日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に対する監視リスクを防ぐ「CBDC監視国家反対法(Anti-CBDC Surveillance State Act)」の修正案を可決した。 提案者のトム・エマー議員は、CBDCが政府による金融監視やプライバシー侵害の手段として悪用される可能性を強く批判してきた。法案は、FRBによる個人へのCBDC直接発行の禁止、第三者を介した間接発行の禁止、金融政策ツールとしての利用制限、議会承認の義務化などを盛り込んでいる。

FRBのパウエル議長も導入に慎重姿勢を示しており、議会承認なしでの発行計画はないと明言。エマー氏は「CBDC政策は政府ではなく国民が決めるべきだ」と述べた。

チャート分析

4時間足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを4時間足チャートで見ると、昨日は一次的な下落があったもののすぐに元の価格に反発して、現在は83,000ドル付近で推移している。21期間移動平均線(SMA)、200SMAは横ばいでRSIは50付近であり、停滞した状況が継続することが見込まれる。

短期的にはトランプ大統領の相互関税によりリスクオフの姿勢が強まるが、中長期的にはインフレヘッジの資産としてBTCが選択されることで、価格が上昇する可能性もある。しばらくは弱気相場であると認識して、価格の推移を見守りたい。

今後の主な経済指標

  1. 4日21:30【米国】失業率
  2. 4日21:30【米国】非農業部門雇用者数(NFP)(前月比)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。