VanEck幹部「ビットコインは投機資産から金融ツールへ進化」 関税政策が注目背景に

VanEck幹部「ビットコインは投機資産から金融ツールへ進化」 関税政策が注目背景に

2025.04.10

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VanEck幹部「ビットコインは投機資産から金融ツールへ進化」 関税政策が注目背景に

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は売りが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に下落した。

VanEckのデジタル資産部門トップ、マシュー・シーゲル氏は8日、トランプ政権の関税強化による金融・地政学的リスクの高まりを受け、BTCが中立的な金融ツールとして注目を集めていると指摘した。米ドル主導の国際決済を避けたい国々にとって、BTCが代替手段として浮上しているとし、中国とロシアによるエネルギー取引への活用や、ボリビア、フランス国営企業によるマイニング実験の例を挙げた。VanEck公式ページでは、関税政策が金融インフラの武器化を招いており、こうした環境で中立的資産としてのBTCの重要性が高まっているとの分析も掲載された。

BTCは今や単なる投機対象を超え、世界の金融構造に影響を与え始めているという。

チャート分析

4時間足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを4時間足チャートで見ると、トランプ大統領が大部分の関税に対して90日間の停止を発表したことが好材料となり、前日比6%以上の高騰を見せた。200期間移動平均線(SMA)がレジスタンスラインとなっていることがわかる。RSIは60付近で買い圧が強めだが、21SMAと200SMAは横ばいで価格の推移は停滞しそうだ。

しかし、本日発表される米国CPIが、相場に影響を与える可能性はある。

今後の主な経済指標

  1. 10日21:30【米国】消費者物価指数(CPI)(前年比)
  2. 10日21:30【米国】新規失業保険申請件数
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。