米下院、仮想通貨規制3法案を可決し、ステーブルコインや市場構造を明確化へ

米下院、仮想通貨規制3法案を可決し、ステーブルコインや市場構造を明確化へ

2025.07.18

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米下院、仮想通貨規制3法案を可決し、ステーブルコインや市場構造を明確化へ

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に上昇した。

米下院は18日、仮想通貨規制の基盤となる3つの重要法案を可決した。ステーブルコインの完全担保を義務付ける「GENIUS法案」は308対122で可決され、時価総額500億ドル超の発行者に年次監査を義務化。流通の健全性と透明性確保を狙う。デジタル資産の規制権限を明確化する「CLARITY法案」は294対134で通過し、SECとCFTCの役割分担を整理し、執行上の不確実性を緩和する。さらに「反CBDC監視国家法案」は219対217の僅差で可決され、連邦準備制度によるCBDCの個人向け発行を禁止する内容となった。

GENIUS法案はすでに上院を通過し、CLARITY法案と反CBDC法案は今後上院での審議が予定されており、仮想通貨政策の行方を左右する重要な局面を迎えている。

チャート分析

日足チャート(XRPUSDT)

チャート分析

XRPUSDTを日足チャートで見ると、横ばいの状況が続いていたが、8日から急激な上昇が始まり、15日には21日移動平均線(SMA)が200SMAにゴールデンクロスした。その後さらに高騰し、前日比約18%を記録して3.6ドルに到達。史上最高値を突破した。今回の上昇の要因としては、元々リップル社とSECとの法廷闘争に解決の兆しが見えていたところに、相場概況にもあるようにステーブルコインに関する規制が明確化されたことだ。リップル社が発行するRLUSDにポジティブな影響があったことが考えられる。

RSIは90近くと非常に強い買い圧を示しており、どこまで上昇していくか注目したい。

今後の主な経済指標

  1. 18日21:30【米国】住宅着工件数
  2. 18日21:30【米国】ミシガン大学消費者信頼感指数(速報)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。