中国、人民元ステーブルコイン発行を検討

中国、人民元ステーブルコイン発行を検討

2025.08.07

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中国、人民元ステーブルコイン発行を検討

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に上昇した。

中国政府が人民元の国際化とドルへの対抗を目的に、人民元建てステーブルコインの発行を検討していると英FTが6日に報じた。背景には、香港でステーブルコイン発行を認可する法律が成立したことがある。中国人民銀行の潘功勝総裁は6月、ステーブルコインを「決済システムを根本から変革した」と評価。過去2か月間に専門家との協議が行われ、プロジェクトは「国情に適合すべき」との方針が確認された。また香港金融管理局は2026年から少数のライセンス発行を予定し、初期段階では国有銀行1行の取得に限定される見通し。

中国国内の成長は資本流出懸念から抑制的とされるが、オフショア人民元建てステーブルコインの承認も視野にある。香港は現在、CNH市場の約41%を占める主要拠点だ。

チャート分析

4時間足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを4時間足チャートで見ると、直近2日間は21期間移動平均線(SMA)に頭を抑えられていたが、昨日は価格は上昇し、21SMAをサポートラインに推移した。200SMAと21SMAに挟まれた状態となり、上抜けするのか下抜けするのか今後の展開に影響を与えそうな相場環境である。

RSIは50と完全に売り買いが拮抗しており、市場心理は上昇と下落半々に分かれている。

今後の主な経済指標

  1. 7日 21:30【米国】非農業部門労働生産性指数(前期比)
  2. 7日 21:30【米国】新規失業保険申請件数
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。