SECとリップル、控訴取り下げで法廷闘争終結

SECとリップル、控訴取り下げで法廷闘争終結

2025.08.08

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SECとリップル、控訴取り下げで法廷闘争終結

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に上昇した。

米証券取引委員会(SEC)とリップルラボは8日、互いに第2巡回控訴裁判所への控訴を取り下げることで合意し、約5年に及んだ仮想通貨業界注目の訴訟が事実上終結した。リップルのガーリングハウスCEOは6月に控訴断念の意向を示しており、「この章を閉じ、インターネット・オブ・バリュー構築に集中する」と述べた。これにより2023年のトーレス判事判決が確定し、機関投資家向け販売は違法とされた一方、個人投資家への二次市場販売は証券に該当しないと判断された。訴訟は2020年のSEC提訴から続き、XRP販売による13億ドル調達の適法性が争われてきた。

今回の合意で長期化した法的不透明性が解消され、リップルは事業発展に専念できる環境を得た。

チャート分析

日足チャート(XRPUSDT)

チャート分析

XRPUSDTを日足チャートで見ると、相場概況のイベントにより価格は前日比で11%以上もの急上昇を見せた。過去最高値の3.6ドルまでは到達していないが、21日移動平均線(SMA)を上抜けし、3.3ドル付近で推移している。

ここまでの急上昇を見せたにも関わらず、RSIは60付近とまだ買いは過熱しきってはいない。今後まだまだ上昇の余地はありそうだ。

今後の主な経済指標

  1. 12日 18:00【ユーロ圏】ZEW景況感指数
  2. 12日 21:30【米国】消費者物価指数(CPI)(前年比)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。