英国、2027年に仮想通貨を金融規制下へ組み入れ消費者保護を強化

英国、2027年に仮想通貨を金融規制下へ組み入れ消費者保護を強化

2025.12.15

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英国、2027年に仮想通貨を金融規制下へ組み入れ消費者保護を強化

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は売りが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に下落した。

英国政府は2027年から仮想通貨を本格的に金融規制の枠内へ組み入れ、取引所やウォレット事業者をFCA監督下に置く方針を示した。仮想通貨保有経験者は成人の12%と急増している一方、詐欺や高リスク商品による損失が相次ぎ、従来の金融商品と同水準の保護が必要との判断が高まっている。新制度では透明性基準や説明責任が強化され、事業者は一定の基準を満たす義務を負う。政府はこれにより市場の信頼性向上と不正行為の検出強化を見込む。また、匿名性が高い仮想通貨献金の政治利用を巡り、献金禁止の新ルールも検討中。

改革党が今年、900万ポンドの仮想通貨関連献金を受けたことが議論を加速させ、政府は規制の明確化が不可欠との立場を示している。

チャート分析

4時間足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを4時間足チャートで見ると、21期間移動平均線(SMA)、200SMAが並行になって下落しており、価格も21SMAに頭を抑えられる形で下落傾向にある。RSIは30付近の売られすぎから50付近の中立まで回復しているが、依然として売り圧の方がやや強い状態が続く。

悪い相場環境にあると考えられ、直近は89,000ドル付近で価格を維持できていたが、今後更に下落する可能性は十分にあるだろう。

今後の主な経済指標

  1. 15日 19:00【ユーロ圏】鉱工業生産指数(前年比)
  2. 15日 22:30【米国】ニューヨーク連銀製造業景気指数
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。