トランプ・ショックでも仮想通貨ETFは堅調で、CoinShares「流出は限定的、累計7.4兆円流入」

トランプ・ショックでも仮想通貨ETFは堅調で、CoinShares「流出は限定的、累計7.4兆円流入」

2025.10.14

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トランプ・ショックでも仮想通貨ETFは堅調で、CoinShares「流出は限定的、累計7.4兆円流入」

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に上昇した。

暗号資産投資企業CoinSharesの13日発表によると、トランプ大統領の対中関税示唆による市場急落にもかかわらず、仮想通貨投資商品の10日の流出額はわずか1億5,900万ドル(約240億円)にとどまり、ETFへの影響は限定的だった。先週の流入額は31億7,000万ドル(約4,830億円)、年初来では累計487億ドル(約7.4兆円)に達し、過去最高ペースを維持。週間ETF取引高は530億ドル、日次では153億ドルと過去最高を記録した。銘柄別ではBTCが26億7,000万ドルで流入を牽引し、ETHは3億3,800万ドル、SOLは9,330万ドル。

ETH商品は10日に1億7,200万ドルの流出を記録したが、市場全体では米国を中心に強い資金流入が続いており、スイスやドイツでも流入傾向が見られた。

チャート分析

日足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを日足チャートで見ると、先日の大幅な下落以降は21日移動平均線(SMA)に頭を抑えられる形で価格は推移している。200SMAは上向きではあるものの21SMAは横ばい、RSIも45付近と中立かやや売り圧が強い状態であり、しばらくは横ばいの推移が続きそうだ。

200SMAを下抜けするか、21SMAを上抜けするかどうかに注目したい。

今後の主な経済指標

  1. 15日 18:00【ユーロ圏】鉱工業生産指数(前年比)
  2. 15日 21:30【米国】消費者物価指数(CPI)(前年比)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。