バイデン米大統領、SECの指針を覆す決議に拒否権発動

バイデン米大統領、SECの指針を覆す決議に拒否権発動

2024.06.03

バイデン米大統領、SECの指針を覆す決議に拒否権発動

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いがやや優勢。ビットコイン(BTC)は上昇、イーサリアム(ETH)は下落している。

各種報道によると、バイデン大統領がSECが発行しているSAB121を覆す決議案に対して拒否権を発動した。SAB121とは、顧客の仮想通貨を保管する企業に、保管している顧客の資産をバランスシートに負債として計上することを義務付けている会計指針である。米国の上院下院は、SAB121は、仮想通貨を取り扱う企業にとって財務面、運用面で大きな負担になるとし、決議案を可決した。

バイデン氏は、消費者と投資家を保護するガードレールとして、SAB121は必要だと考えている。今回の決議案は、SECの能力を不適切に制限するものであるため、拒否した模様だ。

チャート分析

日足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを日足チャートで見ると、21日移動平均線(SMA)をサポートラインに、価格が推移していることがわかる。全体としてはレンジ相場の範囲内にあり、RSIも方向感は掴めず、上昇トレンドとはまだ言えない。しかし、21日SMA、200日SMAは上昇傾向にあり、上昇トレンドに転換することも見込まれる。

今後は、72,000ドル付近のレジスタンスラインを突破できるかどうかが、トレンド転換の注目のポイントだ。

今後の主な経済指標

  1. 3日 23:00【米国】ISM製造業景気指数
  2. 4日 23:00【米国】耐久財受注(前月比)(確報)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。