CPI鈍化もFRB年内利下げは1回でBTC反落

CPI鈍化もFRB年内利下げは1回でBTC反落

2024.06.13

CPI鈍化もFRB年内利下げは1回でBTC反落

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)共に上昇した。

昨日発表されたCPIは前年比3.3%で予想の3.4%を下回った。一方で本日早朝開催のFOMCでFRBパウエル議長より今年の3月には3回の予想であった年内利下げは1回と示唆された。 これを受け、BTCの価格は、CPI発表直後に急騰したが、FOMC開催後は反落した。パウエル議長は、目標インフレ率2%の実現が現実的になるまで利下げは適切ではないと述べている。

一方、前回のFOMCではインフレ抑制に進展がないと発言したが、今回のFOMCではインフレ抑制に向けて緩やかな進展が見られると発言した。

チャート分析

4時間足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを4時間足チャートで見ると、相場概況の通り、12日のCPI発表後に価格は急騰したものの、FOMC開催後に急落している。急落後は、200日移動平均線(SMA)で反発し、21日SMAに頭を抑えられる形で推移している。21日SMAに沿って推移していたが、11日の急落で21日SMAから乖離し、12日の急騰急落を経て、現在は21日SMA付近に留まっている。

RSIを見ると50付近で方向感がないため、通常の価格に落ち着いたとも見られる。21SMAと200SMAとのデッドクロスをはじめ、今後の価格推移に注目したい。

今後の主な経済指標

  1. 13日 18:00【ユーロ圏】ユーロ圏鉱工業生産指数
  2. 13日 21:30【米国】生産者物価指数(PPI)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。