Mt.Gox7月返済開始でBTCへ売り圧あり

Mt.Gox7月返済開始でBTCへ売り圧あり

2024.06.25

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Mt.Gox7月返済開始でBTCへ売り圧あり

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は売りが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)共に下落した。

24日、破綻した仮想通貨取引所マウントゴックス(Mt.Gox)が7月初旬にBTCとビットコインキャッシュ(BCH)で返済を開始することを発表し、BTCの価格は下落した。Mt.Goxは2014年に大規模なハッキング被害により大量のBTCが流出したことが原因で破綻している。BTCを売却した人々は、Mt.Goxが返済する14万BTCが市場に流通するため、BTCは下落すると判断した模様。

一方、Galaxyのリサーチ部門責任者によると、債権者は債務買い取りの魅力的なオファーを断ってきているため、売り圧力は小さいと考えているようだ。

チャート分析

日足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを日足チャートで見ると、下落傾向の中、Mt.Goxの返済発表を受けて一時は6万ドルを切って下落した。RSIは売られすぎの水域に入り、6万ドル付近のサポートラインで反発し、現在は下落は落ち着いている。200日移動平均線(SMA)は上昇傾向であるものの、21日SMAは65,000ドルを中心に推移しており、今後の展開は読みづらい状況だ。

Mt.Goxの返済開始により下落はしたが、想定されていたよりも下落は小さく持ちこたえており、BTCの底堅さが伺える。

今後の主な経済指標

  1. 25日 23:00【米国】コンファレンスボード消費者信頼感指数
  2. 25日 23:00【米国】リッチモンド連銀製造業指数
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。