ETHが1週間で約50%高騰、機関需要とL2成長が背景に

ETHが1週間で約50%高騰、機関需要とL2成長が背景に

2025.05.15

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ETHが1週間で約50%高騰、機関需要とL2成長が背景に

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に上昇した。

ETHの価格が直近1週間で約50%上昇し、14日には2,700ドルを突破した。バーナースタインによれば、主な要因はステーブルコインや証券のトークン化、そしてレイヤー2の普及による機関投資家の利用拡大にある。StripeやMetaがステーブルコイン導入を進める中で、イーサリアムが基盤として採用されるケースが増加。また、BaseなどのL2ネットワークが収益を上げることで、ガス代や決済用途としてのETHの需要も拡大している。

さらに、過去のETHショート戦略を取っていた投資家にとっても、市場環境の変化が再評価を促している。取引所から12億ドル超のETHが引き出されるなど、長期保有の動きも強まり、市場はこれを強気材料と見ている。

チャート分析

4時間足チャート(ETHUSDT)

チャート分析

ETHUSDTを4時間足チャートで見ると、13日に価格が下落に転じており、21期間移動平均線(SMA)をサポートラインに推移している。RSIも買い圧が強めとは言え、下落してきて60を下回り、連日の上昇が一度落ち着いた形と見られる。

今回の上昇は相場概況でも触れたように、ETHのファンダメンタルズ的な要因であるため、中長期的な上昇は十分に期待できる。

今後の主な経済指標

  1. 15日21:30【米国】小売売上高(前月比)
  2. 15日21:30【米国】生産者物価指数(PPI)(前年比)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。