米政府閉鎖リスクが仮想通貨市場を揺らす、SECの業務停滞も懸念

米政府閉鎖リスクが仮想通貨市場を揺らす、SECの業務停滞も懸念

2025.09.29

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米政府閉鎖リスクが仮想通貨市場を揺らす、SECの業務停滞も懸念

相場概況

仮想通貨(暗号資産)は買いが優勢。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)は共に上昇した。

米議会は10月1日までに予算を成立できなければ政府が一部閉鎖に直面する。下院はつなぎ予算を通過させたが上院民主党は支持せず、政府閉鎖の確率は予測市場で60%前後と高止まり。BTCは9月末に一時9万6,000ドル台まで急落し、ETHも10%下落するなど不安定化が進んだ。閉鎖時にはSEC職員の90%が休職し、詐欺防止など必須業務に限定される見通しで、BTCETFや仮想通貨市場明確化法(クラリティ法)の審議も停滞する恐れがある。過去の35日間の閉鎖ではETF申請が撤回され市場心理が悪化した例もあり、今回も同様の懸念が高まっている。

一方、短期で終われば価格反発のきっかけになる可能性も残る。

チャート分析

4時間足チャート(BTCUSDT)

チャート分析

BTCUSDTを4時間足チャートで見ると、21期間移動平均線(SMA)が200SMAにデッドクロス後は、下落し横ばいが継続していたが、昨日価格は急上昇した。200SMAで頭打ちして現在は11万1選ドル付近を推移している。

今後は200SMAを上抜けできるかどうかが一つの注目のポイントになるだろう。

  1. 29日 23:00【米国】中古住宅販売成約指数(前月比)

今後の主な経済指標

  1. 29日 23:00【米国】中古住宅販売成約指数(前月比)
富坂 昇(とみさか・のぼる)
富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

著者:富坂 昇(とみさか・のぼる)

数理モデルに基づくゲノム解析の研究からプライベート・エクイティ・ファンドの運営に携わった後、独立。デリバティブ取引とオプション取引で得た知見を基に、暗号資産取引における分散と確率、標準偏差に依拠した独自のトレード手法を確立する。現在のテーマは「アルトコインとミームコインの相克」。